前文の書き方

添え状

基本構成

手紙の構成は、「前文」→「主文」→「末文」→「後付け」の四つから成り立っています。今回は基本構成の一番初めにくる「前文」について説明します。
前文は次の順番で書いていきます。
・頭語
・時候の挨拶
・相手の安否気遣う言葉
・こちらの現状を伝える言葉
・感謝もしくはお詫びの言葉

頭語とは

頭語は文章の一番初めに書く言葉で、文末の結語とセットで使用します。
「拝啓」で始めた文章は「敬具」で結ぶ。女性の場合は「敬具」を使わず「かしこ」で結んでも良いなどの決まりがあります。
詳しくは別途「末文の書き方」を参照ください。

時候の挨拶とは

季節や気候に応じて、その時の心境や季節感を表現します。
頭語から1文字空けて書くようにします。

4月の時候の挨拶例

・陽春の候
・桜花の候
・春暖の候
・惜春の候
・桜の花のたよりが聞かれる頃になりました
・花の色が美しい季節になりました
・春もたけなわの頃となりました
・燕が飛来する季節となりました

5月の時候の挨拶例

・新緑の候
・薫風の候
・立夏の候
・晩春の候
・新緑の香りがすがすがしい季節になりました
・風薫る季節となりました。
・5月の空が晴れ渡っています。
・緑芽が日増しにその色を増しています

6月の時候の挨拶例

・梅雨の候
・入梅の候
・紫陽花の候
・向暑の候
・梅雨に入り、うっとうしい毎日が続いております
・紫陽花の色が美しく映えるころとなりました
・梅雨があけ、初夏の風がさわやかな季節となりました

7月の時候の挨拶例

・盛夏の候
・猛暑の候
・大暑の候
・炎暑の候
・夏祭りの候
・暑中お見舞い申し上げます
・天の川がひときわ美しい季節となりました
・七夕の笹がわずかな風に揺れています
・連日厳しい暑さが続いています

8月の時候の挨拶例

・残暑の候
・秋暑の候
・晩夏の候
・立秋の候
・処暑の候
・土用あけの暑さひとしおの候
・残暑お見舞い申し上げます
・連日の厳しい残暑が続いています
・立秋をすぎ、熱さもようやく峠を越したようです

9月の時候の挨拶例

・初秋の候
・野分の候
・白露の候
・秋分の候
・秋桜の候
・燈火親しむ頃となりました
・朝の空気に爽秋の気配が感じられる頃となりました
・燕が南の空に帰って行きます
・朝夕はめっきりしのぎやすくなりました

10月の時候の挨拶例

・秋冷の候
・菊花の候
・霜降りの候
・紅葉の候
・菊の花が香る季節となりました
・爽やかな秋晴れの日が続いております
・スポーツの秋、味覚の秋となりました
・いよいよ秋も深まってまいりました

11月の時候の挨拶例

・晩秋の候
・向寒の候
・立冬の候
・落葉の候
・深秋の候
・朝晩はめっきり寒くなってまいりました
・吐く息の白さに、秋の終わりを感じる季節となりました
・向寒のみぎり

12月の時候の挨拶例

・初冬の候
・師走の候
・歳末の候
・冬至の候
・大雪の候
・今年もおしつまってまいりました
・師走に入り、あわただしい毎日が続いております
・年の瀬、寒さの身にしみる季節となりました

1月の時候の挨拶例

・厳寒の候
・初春の候
・大寒の候
・新春の候
・小寒の候
・年が明け、まだ来ぬ春が待ち遠しく感じられます
・明けましておめでとうございます
・寒中お見舞い申し上げます

2月の時候の挨拶例

・余寒の候
・立春の候
・春寒の候
・節分の候
・立春とは名ばかりで、まだまだ寒い日が続いています
・春とは名ばかりの厳しい寒さが続いています
・梅のつぼみもふくらみ、日中はいくらか寒さもゆるんで参りました

3月の時候の挨拶例

・早春の候
・春暖の候
・浅春の候
・春寒ゆるむ候
・桃の節句を過ぎ、ようやく春めいて参りました
・寒さの中に春の気配を感じるころとなりました
・ひな祭りを終え、陽射しにも温かさを感じるころとなりました
・春分を過ぎ、桜の開花が待たれる頃となりました

相手の安否を気遣う言葉

相手の健康状態やどのように過ごしているか気遣う言葉です。
・〇〇様におかれましてはお元気でお過ごしのことと存じます
・皆様にはお健やかにお暮らしのことと存じます
など

こちらの現状を伝える言葉

相手の安否を尋ねた後、自分側の安否・現状を相手に知らせます。
親しい相手に「お元気ですか?」と尋ねた後の
「私は元気です。」にあたります。
・私どもも皆相変わらず元気に過ごしております
・こちらも家族一同お陰様で平温に暮らしております
・私も変わりなく過ごしております
など

感謝もしくはお詫びの言葉

日ごろの感謝の気持ちや心配をかけたことを詫びる気持ちを相手に伝えます。
・いつも格別のご厚情を賜り心よりお礼申し上げます
・この度は何かとお世話になり有り難うございます
・過日は多大なご心配をいただき誠にありがとうございます
・先日はご面倒をおかけしまして大変申し訳ありません
など

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