封書とはがきのどちらに書くべきか迷ったら:知っておきたいボーダーライン

お礼の手紙

ひとくちに「手紙」と言っても、便箋に書いて封筒に入れる方法とはがきに書く方法とがあります。どちらに書いたら良いものかと迷ったことがありませんか?そんなときに便利な「目安」を覚えておきましょう。

便箋と封筒の歴史的関係

古来日本では当然「便箋」も「はがき」も存在しませんでした。このため用事がある相手には「木簡」と呼ばれる薄くて細長い木の板に墨で書かれ届けられていました。製紙技術が伝来してからも「紙」は贅沢品以上の扱いで、身分の高い人達や主に仏教に携わる人たちだけが使えるものでした。

平安時代になって貴族たちの間で文の交換がなされるようになってから、初めて紙に筆で書くという形態になりました。このころの「文(ふみ)」の形はまだまだ1枚の紙を使ったものでした。ただしこの頃1枚の紙に書いてそのままの形態だけでなく、その紙を折る形態や時代劇で見たことがあるような長い長い巻紙や純白の別紙で包んで送るという形態に進化してきました。この包み紙のことを「懸紙(かけがみ)」と呼び、日本で初めて生み出された「封筒」ということになります。大切な「手紙」は「封筒」に入れて送る、封書文化が生まれた瞬間です。

「はがき」という意味に注目すると用途がわかる

「はがき」を漢字で書いた時にどう書きますか?「葉書」と書くのではないでしょうか。しかしこの漢字、実は当て字なのです。昔「タラの木の葉」に文字を書いていたという説から来ています。「はがき」という言葉自体が派生したのは「はしに書く」という言葉からで「端しに書く」が「端書(はしがき)」だとされています。

「端書」とは端っこに書く「メモ」のような覚え書き程度の紙片という意味なのです。これを江戸時代の飛脚に運んでもらっているうちに「書簡」として発展して来ました。

封書と封書のボーダーライン

あくまでも正式な手紙や儀礼的な要素を含むものは封書で送りましょう。はがきはあくまでも「紙片に書く」という意味があるので親しい間柄や簡単な用件に適していると言えますね。

封書にした方が良い手紙

まずは目上の方へ送る場合には、内容を問わず封書にした方が良いでしょう。また結婚祝いや出産祝いなど人生の節目に関わる「お祝い」の手紙も封書にします。

ちょっと書きづらい頼みごとや断りの手紙・相談なども内容が見えてはいけません、封書で送るようにします。

お悔やみの手紙や弔辞は考えるまでもなく封書といえるものですし、病気や災害へのお見舞いの手紙も封書にしましょう。

はがきに書いて良い手紙

親しい友人や身内に送る手紙ははがきで構いません。読む方も封筒を開封する時間ももどかしい気持ちになるほど待っていることだってあります。また転居や結婚・初節句や新築などのごく一般的な祝い事のお知らせもはがきで構いません。これらは祝い事ではありますが近況報告にも当たるといえるからです。

また同窓会などの案内状などはよく返信用のはがきで届くことがありますよね。案内や招待もはがきで良いとされています。

季節のごあいさつに当たる年賀状や暑中見舞いははがきの王道ですし、11月に送付する喪中欠礼もはがきにしたためます。

封書とはがきのどちらに書くべきか:まとめ

目上の方への手紙は封書、簡単なごあいさつや親しい仲でのやり取りにははがきというのが簡単な「どちらに書くかの目安」になります。封書の方が良いもののはがきでも良いのでは?と迷う場合には、先様に届くまでの「手紙の道のり」を思い浮かべてみると良いでしょう。「公開」「非公開」の境目が、封書とはがきのボーダーラインです。

手紙の書き方  手紙の書き方