弔事の手紙

送り状

死亡、葬儀などお悔やみの出来事はその人の人生最後の儀式となります。どんなに親しい関係の相手であったとしても、正式な形式に沿った礼儀を尽くすことが大切です。

筆記用具の選び方

弔事の手紙は薄墨の筆で書くのが基本です。これには「悲しみの涙で筆の墨も薄まってしまった」という意味が込められています。
けれど、忌明けの挨拶の手紙や、法要の案内の手紙など葬儀から日数が経っている場合は、一般の黒墨の筆を使用します。これは、故人が去った悲しみの気持ちが落ち着き、今は故人を偲びつつ涙を流すこともなく穏やかに過ごせるようになったということを意味しています。
しかし弔事の手紙は薄墨で書かなければならないという固定観念が強く広まっているため、場合によっては忌明けの挨拶や法要の案内の手紙であっても薄墨で書くことがあります。基本的には忌明けは薄墨で書く必要はありませんが、地域のならわしで薄墨でかくことが慣用化されているならば、それほど気にせずその地域のやり方に合わせた方が良いでしょう。

手紙を出すタイミング

葬儀など弔事の出来事は予期せず突然訪れます。故人が親しくしていた人たちに少しでも早く訃報を知らせるために、まずは取り急ぎ電話や電報で連絡をするようにします。そして葬儀の日時が決まったら、できるだけ早く通知の手紙を出すようにします。通知の手紙は故人に代わって生前の厚情を感謝する気持ちを伝える大切な手紙であることを忘れないようにしましょう。

弔事の手紙に明記すべきこと

故人の宗教が何であったか相手に知らせることが大切です。
宗派によって儀礼が異なってくるので、香典・供物・供花などを辞退する場合も記述するようにします。
文面は行頭を揃えて書き、時候の挨拶などの前文は必要ありません。
・差出人と故人との続柄
・故人の氏名および年齢
・死亡理由
・死亡日時
・生前の厚情に対する感謝の言葉
・葬儀・告別式の日時および場所
・発信年月日
・喪主および遺族等の氏名・住所

弔事で使わないようにする言葉

お悔やみ事の手紙では文面が落ち着いた感じになるように心がけ、不幸が重なるのを連想させる忌み言葉や不吉な言葉は使わないようにします。

【弔事で使ってはいけない忌み言葉】
重ねる     かさねかさね     再三
くれぐれも   また         たびたび
しばしば    返す返す

また、数字の「九」と「四」は「苦」と「死」と同じ発音であるため使用しないようにします。

そして、「死ぬ」「死亡」「逝く」「生きる」「生存」などの直接的な表現もしないようにします。その代わりに「ご逝去」「亡くなる」「ご生前」「お元気なころ」などと表現するようにします。

句読点は使わない

儀礼を重んじる弔事の手紙では、「、」「。」などの句読点を使用しません。これは毛筆で手紙を書いていた時代の名残で、現代でも冠婚葬祭などの礼を重んじる文書にはかつてのしきたりが残っています。

便箋と封筒の選び方

弔事が重ならないよう祈る気持ちから、弔事の手紙に使用する便箋は必ず一枚に収めるようにします。
封筒は白無地で一重のものを使用し、通常の手紙と封じ目を逆にするようにします。封筒に郵便番号枠がないものを逆さまに使用して宛先・宛名を書くようにします。

手紙の書き方  手紙の書き方
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