手紙における5月の結び

結びの言葉で季節を感じる

手紙における結びの言葉は、季節を問わないものもありますが、季節を感じさせる風情のある表現もいろいろとあります。5月と言えば、春が終わりかけ夏に移ろう時期で、新緑や日差しの眩しさが印象的となります。5月を彩る言葉には、立春から数えて八十八日目に種まきをしたり一番茶を摘む時期を指す、八十八夜。男の子の健康を願う、端午の節句。二十四節季の立夏。吹く風に若葉の香りが漂うということから風香る。立夏から数えて15日目の小満。夏の始め指す、初夏。これらを上手く盛り込んだ表現が5月の結びの言葉に使われます。結びの言葉次第で、しっくりとした季節感が感じられる手紙になるわけです。それでは、この手紙における5月の結びについて説明していきます。

改まったビジネスの手紙の場合

「風薫る爽やかな時節、貴社皆様のますますのご健勝を心よりお祈り申し上げます。」
「軽暑のみぎり、どうか皆様ご自愛専一に、ますますのご活躍をお祈り申し上げます。」
「青葉繁れる好季節、貴社のますますのご発展を心よりお祈り申し上げます。」
「爽やかな初夏のみぎり、皆様のますますのご健康とご多幸を心よりお祈り申し上げます。」
「季節の変わり目でございます。何卒お身体おいといください。」
「梅雨入りも間近でございます。体調を崩されませぬよう、皆様のご健康を心よりお祈り申し上げます。」

堅苦しくないビジネスの手紙の場合

「向暑の折、くれぐれもご自愛下さい。」
「時節柄、ご自愛専一にてお願い申し上げます。」
「風薫る五月、どうぞ皆様お健やかにお過ごしください。」
「さわやかな季節です、いつにも増して活動的に過ごしてください。」
「大空を泳ぐ鯉のぼりのような貴社のご活躍を期待しております。」
「晩春の愁いの季節です、皆様ご自愛のほどをお祈りいたします。」
「御地ではまだ肌寒い日もあるかと存じます。皆様どうぞおいといください。」

親しい人への手紙の場合

「風薫る爽やかな季節です。心身共に十分に癒し、暑い季節に備えましょう。」
「初夏の風も爽やかな頃、心穏やかにお過ごしください。」
「暑い季節に向かいます。健康にはくれぐれもご留意ください。」
「連休疲れを残さぬよう、気持ちを入れ替えて、お互いますます頑張りましょう。」
「季節の変わり目に、体調を崩されませんよう願っています。」
「木の芽時はとかく体調を崩しやすいとのこと。くれぐれもお体を大切に。」
「暦の上ではもう夏です。徐々に暑くなりますが、どうかお体大切に。」
「吹く風も夏めいてきました。心身共に晴れやかにお過ごしください」
「庭のつつじが見ごろとなりました。一度お出かけください。」
「木の芽どきの体調の崩しやすい季節です。お身体をおいといください。」
「さわやかな五月晴れの日々を、ますますお元気でご活躍ください。」

まとめ・文面の語り口に違いがある

八十八夜、端午の節句、立夏などの言葉を用いることで結びの挨拶に季節感がもたらされます。ビジネスの手紙や親しい人に宛てる手紙などには、この5月を彩る言葉を使ったそれぞれに相応しい結びの表現があることがわかります。改まったビジネスの手紙では、「風薫る~」「軽暑のみぎり~」などの言葉を盛り込み、「お祈り申し上げます」のような、より丁寧な表現にします。堅苦しくないビジネスの手紙では、「時節柄~」「さわやかな季節~」などの言葉を盛り込み、「お過ごしください」のような柔らかい表現にします。親しい人への手紙では、「暑い季節に向かい~」など語りかける感じで表現します。これらの使い分けを明確にして手紙を結びたいものです。

手紙の書き方  手紙の書き方