2月の手紙の季語

寒さが厳しい時期

2月を旧来の名称で呼ぶと、数字で表すのとは、一味違った風情が漂います。2月は寒さに着物を重ねて着込むことから、着更着(きさらぎ)と言われ、そこから如月と呼ばれています。衣更月、絹更月と書くこともあります。この他、梅月、雪消月(ゆきぎえづき)、梅見月、小草生月(おぐさおいづき)、雁帰月(かりかえりづき)、木芽月(このめつき)、麗月、早緑月(さみどりづき)、初花月などがあります。いずれにしましても、寒さがまだ厳しい時期です。二十四節季では、暦の上での春を知らせる「立春」、雪が雨に変わって氷が融け水になる頃の「雨水」にあたります。手紙の冒頭では、一般的にその月の季節を伝える季語や言葉を使って、先方の安否などを気遣う言葉を書きます。季語はその中で大切な要素と言えます。それでは、この2月の手紙の季語について説明していきます。

2月の季語

晩冬の候、暮冬の候、残寒の候、春寒の候、向春の候、上春の候、梅花の候、解氷の候、立春の候、早春の候、余寒の候、厳寒の候、暮冬のみぎり、残寒のみぎり、向春のみぎり、上春のみぎり、解氷のみぎり、余寒のみぎり、厳寒のみぎり、梅花の折、早春の折、晩冬の折、春寒の折、残寒の折などが挙げられます。この他、俳句の季語にも使われる、雪解、残雪、薄氷、猫柳、雛菊、春菊、鰔(さより)、梅、梅見、紅梅、鶯(うぐいす)、旧正月、初午、針供養、春時雨、白魚、公魚(わかさぎ)、海苔、水菜などもプライベートな手紙の表現に使えます。

季語を交えたビジネスの手紙の例文

「晩冬の候、皆様にはより一層ご活躍のこととお慶び申し上げます。」
「向春の候、貴社ますますご発展のこととお慶び申し上げます。」
「残寒の候、貴所ますますご発展のこととお慶び申し上げます。」
「梅花の候、貴社ますますご繁栄のこととお慶び申し上げます。」
「立春の候、貴所ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。」
「暮冬の候、皆様ますますご健勝のこととお慶び申し上げます。」
「残寒の候、貴社皆様におかれましては、ますますご健勝のこととお慶び申し上げます。」
「厳寒のみぎり、皆様のより一層のご発展をお祈り申し上げます。」
「春寒の折、貴社ますますご健勝のこととお慶び申し上げます。」

季語などを交えたプライベートな手紙の例文

「春とは名ばかりで真冬のような寒さが続いておりますが、お元気でお過ごしでしょうか。」
「桃の節句も間近となり、長かった冬も終わろうとしていますが、いかがお過ごしでしょうか。」
「梅のつぼみもそろそろ膨らむ今日この頃ですが、お変わりなくお過ごしでしょうか。」
「日ざしの明るさに春の気配を感じるようになりましたが、いかがお過ごしでしょうか。」
「春一番が吹き抜け、少しばかり暖かくなってまいりましたが、○○さんはお元気ですか。」
「立春を過ぎても、厳しい寒さが続いておりますが、お健やかにお過ごしでしょうか。」
「寒気の中にも早春の息吹が感じられる頃となりました。近いうちにお伺いいたします。」
「冬の名残がなかなか去らず、寒気の日が続いています。いかがお過ごしでしょうか。」
「澄んだ鶯の鳴き声が聞かれる季節になりました。毎日お元気でお過ごしでしょうか。」

まとめ・春の予感も取り入れる

晩冬の候、暮冬の候、残寒の候、春寒の候、向春の候、暮冬のみぎり、残寒のみぎり、向春のみぎり、梅花の折、早春の折、晩冬の折などの季語を使い季節感が漂う手紙を書きます。ビジネスの手紙やプライベートな手紙には、この2月を彩る言葉を使った、それぞれに相応しい表現があることがわかります。二十四節季では、「立春」「雨水」を用います。ビジネスの手紙では、2月の厳しい寒さや春の予感を感じさせる季語を用いて、相手の繁栄や健康を願ったより丁寧な表現にします。プライベートな手紙では、春の待ち遠しさや寒さの情景などを語りかけるように表現して、相手を気遣います。プライベートな手紙に使える俳句の季語では、雪解、残雪、薄氷、雛菊、春菊、梅、紅梅、鶯(うぐいす)、旧正月、初午、春時雨、などがあります。これらを適切に使い分けて、2月が感じ取れる手紙を書きたいものです。

手紙の書き方  手紙の書き方