手紙を書いているときに迷うことのひとつに「句読点の入れ方」があります。句読点は日本語の基本中の基本であり、日本人なら出来てあたりまえの文法という感じがして、今さら他の人にくわしく聞くのも恥ずかしいですよね。しかし、この「句読点」の入れ方を間違って文章を書いている人がけっこう多いのをご存じでしたか?手紙や提出書類など、他人に見せる文書において句読点の間違いが目立つと社会人の資質と問われかねません。そこで今回から、さまざまな文章を書く上での基本的なマナーである「正しい句読点の打ち方」についてご紹介したいと思います。まずは「句点編」です。今さら聞けない!という大人向きの文法講座の始まりです!ぜひ参考にされて下さいね。
ではまず、「句点」とは何かをおさらいしましょう。「句点」とは「。」で表され、文の最後に使い、文章の内容が終わったことを示します。この句点がなければ、どこで文章が終わったのかわからず、どんなに素晴らしい文章を書いても非常にわかりにくいものになってしまいます。文章の基本は「わかりやすさ」です。句点により読む人がすんなりと内容を理解し、読み進めていくことが出来るのです。その小さな形からは想像もできないほどの影響力を文章の中で発揮しているのが「句点」なのです、
句点「。」は先ほども述べましたが、文の最後に使い、内容の終わりを示すものです。ですから正しい入れ方は「文章の最後」ですね。読点に比べれば非常に簡単なのですが、この句点にもいくつかルールがあります。それらをご紹介しましょう。
■ 文章の見出しやタイトルにはつけない
文章の箇条書きの見出しやタイトルの後には句点はつけません。基本的に句点とは文の後につけるものです。文とは「主語」「述語」「目的語」など完結した意味を持つ語が連なったものです。見出しやタイトルなどは単なる「語」であり文ではありません。ですからそれらの後には句点はつけません。
■ 文末が( )で終わるときは、)の後に入れる
これは非常に間違いやすいのですが、かっこまでが文の内容ですので、かっこの前に句点を入れるとそこで文が終わってしまうことになります。( )の後に入れるようにしましょう。
〇: 以下の内容は営業部の担当とする(資料1参照)。
✕: 以下の内容は営業部の担当とする。(資料1参照)
■ 「 」の会話文のあとにはつけない
同じかっこでも会話文を表わす「 」の後には句点はつけません。
〇: 「この資料を渡しておいてくれ」「わかった」
✕: 「この資料を渡しておいてくれ」。「わかった」。
✕: 「この資料を渡しておいてくれ。」「わかった。」
※ただし「 」で今の段落の内容が終わり、次の段落へ進む場合は「 」の後ろに句点をつけます。
■ 疑問符(?)、感嘆符(!)の後にはつけない
〇: わあ、すごい!
✕: わあ、すごい!。
〇: え、ほんと?
✕: え、ほんと?。
いかがでしたか?文章の最後につけるという以外に、案外句点のルールが多いことがわかりましたね。今まで知らずにつけていた!という人も多いのではないでしょうか。でもこれからはもう大丈夫!手紙やビジネス文書を書く際に大いに役立ててくださいね。