日本の手紙の文化である季節感あふれる手紙の「季語」の使い方

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手紙の中での「季語」の役割

手紙を書き慣れている人でも迷うのが「季語」の使い方です。感覚的に暑いから「暑いですね、お元気ですか?」と書いたらこれは口語体の手紙として扱われ、正式な手紙文にはなりません9月だから「秋もたけなわ…」などと使っていたら笑われてしまいますよ。「秋もたけなわ…」は10月の季語と決まっているのですから。日本の手紙の美しさは季節感があることですが、「季語」は旧暦に基づいているので、今の季節の区切り方と少し違います。手紙を書く実際の月の感覚と少し違うものだと思っていたほうが良いでしょう。感覚的に春だの秋だの8月だからとか自分の感じ方で手紙の季語を勝手に書いてしまわないよう、手紙に慣れるまではしっかりと調べてから用件に入っていく癖をつけましょう。

代表的な季節の手紙を送る時期は、寒中見舞いなら松の内(1月1日~1月7日)以降、 立春(2月4日頃)まで、暑中見舞いなら小暑(梅雨明けの7月7日頃)から立秋(8月8日頃)まで、残暑見舞いなら立秋以降、8月中となっています。

季節と「季語」の考え方

あなたはどんな時に手紙を出しますか?最低でも年賀状や寒中見舞い、またはそれにプラスして暑中見舞いを出したりしていますか?手紙好きな私は、年賀状はもちろん出すのですが、それ以外は出したい時に出します。何かちょっとしたニュースなど知らせたい事がある時に、季節の花のポストカードを用意しておいて、友人や知人に出すことがあります。葉書の場合は封書よりも簡潔で略式の書き方でも良いので、面倒ではないというのが本音ですけれど。そうは言っても簡略な葉書でも書き出しには簡単な「季語」を入れます。例えば「新緑がまぶしい季節になりました、いかがお過ごしですか?」と書き出します。目上の方にお手紙として丁寧に書くとしたらこの文章も「拝啓 新緑の候、皆さま方にはご健勝のこととお喜び申し上げます。」と変化します。「季語」は季節を表す言葉ではありますが、一般的には何月にはどのような言葉を使うかを覚えましょう。

「季語」を入れない場合の手紙

日本の四季を入れるのも良いのですが、急ぎの用件などで、「季語」を入れない場合があります。そのような場合は「前略」「急啓」などを使い、「前文を略します」という意味の前置きを使った手紙にします。この場合は季語や季節の挨拶は省略します。また挨拶文は、季語をいれないでもう少し平易な自分の文章にして、結びの挨拶に「またご連絡いたします。春とはいえまだまだ寒い日もあります。くれぐれもご自愛ください」などと書くこともできます。また、「季語」を入れにくい場合があります。それは面識の無い人に初めて手紙を書く場合です。このような時は何となく季節の挨拶よりも、なぜ自分が見ず知らずのあなたに手紙を書くのか、ということが最初の用件で、季節どころではない手紙になるからです。そのような場合の書き出しとしては「初めてお便りを差し上げます。」「突然のお便りで失礼いたします。」「まことに突然で失礼ではございますが、一筆申し上げます。」「突然のお手紙を差し上げる失礼をどうぞお許しください。」「突然のぶしつけなお手紙でまことに恐縮でございますが…」という言葉で手紙が始まることが多いです。

季節に関係なく使える挨拶

「季語」はあまり使いたくないと思うこともありますね。例えば盛夏だというのに今年はどういうわけか雨が多い冷夏だとすると、いくら「季語」でもあまりに格式ばっていて実がないように感じてしまいます。どうもしっくりこない…と思ったら、思い切って自分で感じたとおりの季節感を盛り込んでみるのも良いでしょう。例えば…「降り続く長雨に、気も滅入りがちになりますが…」「天候不順の折…」「寒暖定まらぬ毎日が続いておりますが…」「久しぶりに快晴に恵まれ、洗濯物も気持ちよく乾きました。」「好天続きで、ひと雨ほしいところですね。」というような、現実に今どのような季節を感じているかをそのまま書くことも、良い手紙を書くコツになるのではないでしょうか。

手紙の書き方  手紙の書き方

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